「人間は、何のために行動しているのか?」
「人間が行動する根本的な理由は?」
私がこのように聞くと、たいてい「人それぞれ違う」という答えが返ってきますが、突き詰めていくと、私たち人間は、みな同じ理由で行動していると言えます。
18世紀のイギリスの哲学者・経済学者である、ジェレミ・ベンサムは、 「人間の行動はつまるところ、苦を避けて、 快を求めるという原理に支配されている」と言いました。
パスカルの定理で有名な、17世紀のフランスの哲学者・数学者である ブレーズ・パスカルは、
このように言い切って言います。
すべての人間は幸せを求める。例外はない。
手段はどれほど違っていても、皆この目的に向かっている。
戦争に行く者の理由も、戦争を避ける者の理由も、 同じ願望に異なる視点が加わっただけである。
これがすべての人間のあらゆる行為の動機であり、 自ら首をくくろうとする場合でさえも当てはまる。
確かに、人間が行動する根本的な理由を一言で言えば、 幸せになるためだと言えます。
そして、その幸せとは、いったい何かと言うと、 主観的な感情表現のことです。
つまり、自分が「楽しい」とか、「嬉しい」とか、喜びを感じることが幸せなのです。
お金を手に入れるのも、物を買うのも、最終的な目的である、 幸せな感情を得るための
手段の一つです。
お金、物、地位や名誉、経験を得たいのも、 そのもの自体を得ることが目的ではなく、 金銭や、物、経験などから得られる「幸せな感情」が欲しくて、行動していると言えます。
幸せだと思うのは?
お金を得たり、物を買ったり、地位を得たり、どんな手段を用いても、最終的な目的である幸せを感じるのは、「心」です。
他人にとって、どんなに楽しいことでも、自分が楽しいと感じる心がなければ楽しめません。
反対に、他人にとってどんなにつらいと思えることでも、 自分が楽しいと思えれば、楽しめます。
主観と言うのは「自分」が、物事をどう見るか?
どう受け取るか?どう感じるか? ということです。
お金持ちになれば幸せになれるとか、 エルメスのバッグを手に入れれば幸せになれるとか、 憧れのあの人と結婚できれば幸せになれるとか、 マイホームを手に入れれば幸せになれるというのは、 まことしやかな幻想にすぎません。
私たちは、経済社会に暮らしているため、 お金や物質的な豊かさが、幸せを得るための秘訣のように 信じこまされている部分もあるのですが、本当の幸せを得る秘訣は、 このような外的要因ではなく、自分の心の持ち方にあります。
幸せを感じるのは、心の持ち方次第であるということは、 もし、幸せを感じていないのであれば、何かが手に入らないから、 あるいは、何かがなくならないから、誰かがいるからというような、 外的な要因ではなく、自分自身の心に問題があるということです。
根本的な解決策は、突き詰めると、たった一つだけになります。
幸せを手に入れる根本的な方法
それは、幸せを感じられる心を手に入れることです。
幸せを感じる見方、受け取り方、心の持ち方をすることです。
幸せにな人生を送るには、それが一番大切なことです。
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