良好な人間関係を構築する上で、食事のお誘い、飲み会のお誘い、催し物へのお誘い、スポーツや遊びへのお誘いなど、誰かを誘うという行為は、欠かせないものです。
誰もが人を誘うという行為を行わないと、いつも単独で行動することになり、人々は孤立してしまうからです。
会社で働くときに人と接するだけで、誰かを誘いもしないし、誘われても応じない人は、友人と呼べる人も少なく、孤立している状態と言えるでしょう。
良好な人付き合いをする上では欠かせない「人を誘う」という行為ですが、誰かを誘った場合、断られることも良くありますよね。
相手の都合が悪かったり、相手に応じようという気持ちがなかったり、あるいは、誘われるのが嫌いな人かもしれません。
誰かを誘って断られると、次に誘っていいのかどうかを、迷うという人も少なくありません。
そこで、今回は、「誘うべきかどうか」を見極める簡便なガイドラインについてお伝えします。
誘うときの3種類の動機
まず、はじめに、誰かを誘うときに考えて欲しいのは、あなたがどのような気持ちで誘おうとしているかです。
誰かを誘うときの動機は大きく3つに分けられます。
1つ目は、自分の利益だけを考えて誘う場合です。
たとえば、自分が買い物をしたいから、「買い物に行かないか?」というような種類の誘いです。これは、自分の都合だけを考えた、自己中心的な気持ちから出た誘いとなります。
2つ目は、自分のためにも相手のためにもなりそうな、自分と相手の利益を考えて誘う場合です。
たとえば、「運動することは体に良いから、一緒にキャッチボールをしないか?」というような種類の誘いです。
3つ目は、私心がなく、相手のことだけを考えて善意の気持ちから誘う場合です。
たとえば、「私が参加しているコミュニティは君の役に立ちそうだから、一緒に参加してみないか?」というような、自分にはメリットはないけれど、相手のためになりそうだから誘うというような種類の誘いです。
今回ここで取り上げている誘いのタイプは、少なくとも相手のことを考えた、2つ目と3つ目の誘いです。1つ目の「利己的な誘い」は、そもそも応じてもらえる可能性が低いので、ここでは例外とします。
相手に応じる気持ちがあるかを見極めるポイント
恋愛なら、状況や関係性によって、もしかしたら、多少アレンジする必要があるかもしれませんが、一般的なコミュニケーションの場合、2、3回誘ってみて、毎回断られているのであれば、次回は誘わない方が良いと言えます。
なぜなら、秒単位にスケジュールを入れているような超多忙なビジネスマンを除いて、誘ったときに3回続けて他に予定が入っているという人は確率から言って少ないからです。
つまり予定がないのに、3回続けて断るということは、あなたの誘いには応じたくないという可能性が高いのです。
もし、相手に応じる気持ちがあって、偶然にも3回とも予定が入っていたなら、断るときの言葉でわかります。
応じる気持ちがある人なら、誘ってもらって嬉しいけど、応じられないのは残念であるという気持ちがあるので、それなりの言葉が出てくるものです。
たとえば、「その日は予定があるけれど、翌日は予定がないから、翌日ではどうか」などという代替案を出したり、1~2回断っている時点で、相手の方から誘うようなことがあるはずです。
少なくとも、誘ってもらって嬉しという気持ちがあれば、断るときに申し訳ないという気持ちが生じるので、「また誘って欲しい」というような言葉が出てくるものです。
そのようなことがなく、都合が悪いとか、今は忙しい時期だとか、何かしらの理由で断られている場合、相手としては、誘ってもらって嬉しいとは感じていないのです。
せっかく誘っても、「都合が悪いのでいけません」というような断り方であれば、「2度と誘ってくれるな」と言っているのと同じと捉えてもよいでしょう。
あなたは善意の気持ちから誘っていても、相手にしてみたら迷惑だと感じているか、あるいは、あなたとの人間関係を大切にしたいとは思ってないのです。
予定がないのに誘いを断る場合には、「他に優先順位の高いことがある」、「人間関係を大切だと考えていない」、「自己のメリットがありそうなときだけ応じる利己主義者である」、「お互いの関係性の読み間違い」など様々な理由が考えられますが、いずれの理由にせよ、このような人に対して、また次回誘うということはしない方が、お互いのためになります。
私も過去に、まったく私心のない善意の気持ちから、同性の友人を運動に誘ったり、イベントに誘ったりしたことがありましたが、何度誘っても毎回断られたという経験があります。
個人的な感情や感覚では、もう誘いたいなどいう気持ちはなかったのですが、それこそ自分の気持ちは一切考えずに、相手のことだけを考えて、一点の曇りのない善意の気持ちから、何度も誘ってみたのですが、やはり同じ結果でした。同じ相手に何度同じことをしても、結果は変わらないのです。
私は、その友人とある程度長い付き合いがあり、相手の性格を知っているから、行えたことでしたが、普通の人なら、多くの場合、お互いに悪感情を引き起こしかねません。
誘った側は、善意の気持ちで誘っているのに、相手がぶっきらぼうな断り方や、あげく、返事もしなかったりすると、うんざりするものです。
誘われた方は、「毎回断っているのに、しつこいな」と思ったり、「返事もしない理由を察してくれ」と思ったりするものなのです。
ですから、通常は、3回断れれた場合、以後は誘わない方が良いのです。
もしどうしても、関係性を残しておきたいと思うのであれば、「それでは、もし都合が良くなったときに、そちらから誘ってください」と言っておけばいいのです。
それでも、たいていの場合、相手から誘いが来ることははないでしょう。3回も断るということは、何かしらの理由があって断っているのです。たとえ、相手に問題があり、助けてあげたいと思って誘っていたとしても、それ以上のことはしない方がお互いにとって良いのです。
まとめ
利己的なお誘いでない場合、3回誘って毎回断られていた場合は、次回はもう誘わない方が良いでしょう。
そして、断り方にも注目しましょう。偶然にもすべて予定があって、応じたい気持ちがあるのに、誘いに応じられないときは、向こうから代替案や誘いがあるはずです。
それがない場合は、それ以上誘うと悪感情を引き起こしかねないので、もう誘うわない方がお互いのためになります。
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