すきっりとした暮らし。
良いですよね。
断捨離、こんまり、片づけブーム、ミニマリズムと、 世の中の流れが、大量消費社会のたくさん持つ暮らしから、 シンプルな暮らしへとシフトしています。
シンプルライフ、ミニマリスト、お片付け関連本も、 たくさん発行されています。
私は、子供のころから整理整頓が得意だったので、 収納術を駆使し、何でも取ってあったのですが、 2011年1月から、モノを処分しはじめ、 今では本当に必要なものだけを所有しています。
今回は、経験を通して得た、 モノと上手に付き合う思考法をご紹介します。
使わなければ持っていないのと同じ
「モノは活用して初めて価値が出る」
これが原則です。
使わないのであれば、持っていないのと同じことです。
使わないのなら、持っていても意味がないことを、 うまく言い表している面白い話があります。
イソップ寓話の「守銭奴」という話です
守銭奴が、全財産で金塊を買い、 城壁の前に埋めると、しょっちゅう出かけて行っては、 掘り返し眺めていた。 ところが、それを知った近くに住む職人が、 男が立ち去った後に、金を盗んで行ってしまった。
男が次にやって来ると、そこが空っぽになっているので、 泣きわめき、髪をかきむしった。
通りがかった人が、訳を聞いて言うには、 「お前さん、悲しむことはない。 同じ場所に石を埋めて、金だと思うことだ。 ある時にも使わなかったんだから」
ユーモアのある話ですよね。
イソップ寓話集の中でも、お気に入りの話です。
この話の金塊をモノに置き換えて考えれば、 同じように使っていないモノが、 たくさんあるのではないでしょうか。
モノを使わないのであれば、 「持っていると思うだけ」と変わりません。
持っていても、持っていなくても同じです。
つまり、使わないものは、必要がないものなので、 持たなくていいと言うことです。
持っていても使わない2つの理由
持っているものを使わない理由は、大きく分けると2つあります。
一つ目は、必要ないから使わない。
二つ目は、もったいぶって使わないという理由です。
それぞれについて、説明していきます。
1. 必要ないから使わない
基本的に今使っていないものは、 今のあなたには必要がないものです。
必要がないけれど、使えないわけではないので、 「とりあえず取ってある」という状態のものです。 とりあえず取ってあるものは、昔使ったものや、 いつか使うかも知れないと思っているものなので、 「今」は必要ありません。
昔使ったけど、今は使っていないもの
昔使って今は使っていないものは、もう役目を終えたものです。 今後は使う事がない不用品です。
いつか使うかもしれないと思っているもの
これは、安かったという理由だけで買ったもの、買ったはいいけど、 気に入らなかったもの、もらったから持っているものが多いです。
いつか使うと思っていても、未来は読めません。
今、使わないのであれば、それは将来も使わない可能性が極めて高いです。
まず、今まで「いつか」が訪れず、使わなかったという事実があります。
そして、「いつか」が訪れたとしても、そのときには、あなたの気持ちも、 世の中も、今とは変わっているからです。 そのときには、今より、より良くて適したものがあるでしょう。
「いつか」使うかもと思っているものは、処分し、もし必要になったら、 そのときに、買う方が効率が良いです。
2. もったいぶって使わない
これは、大事なものは温存しておこうという、 もったいぶる心理です。
普段はあまり気に入らないものを使って、 お気に入りをしまっておいては、 持っている価値がありません。 ですが、このような気持ちは良く分かります。
私もかつては、そのような時期がありました。 本当にお気に入りの服は大切にし、普段使いせず、 あまり着用していませんでした。
しかし、時が経つと、気持ちの変化や、流行の変化で、 お気に入りではなくなってしまい、捨てるときには、 結局2、3回しか着なかったという服が、何十着もありました。
かつては年間100着以上買っていたので、ひどいものになると、 一度も着ないまま捨てた服もありました。
こういうことが続き、 「お気に入りの時期に、たくさん着なければいかなかった」、 「お気に入りのものほど、使い倒さなければいけない」と気付きました。
物は活用して、初めて価値が出るという原則を忘れないようにしましょう。
必要なものだけを持つことの主な3つのメリット
1. 無駄が減る
例えば、物置に使わないものが置いてあれば、 必要なものを見つけるに時間がかかったり、 使わないものをどかして、必要なものを取らなくては行けなかったりと、 無駄なエネルギーを使いますよね。
使っていないものを処分すれば、 無駄なエネルギーや時間が要らなくなります。
モノを所有すれば、場所と管理するエネルギーが必要になります。
必要なものだけにすれば、使わないものを保管していた、 無駄な入れ物や、置き場所、保管スペースが要らなくなります。
また、掃除をしたり、メンテナンスをしたり、 入れ替えたりという労力も要らなくなります。
2.精神に良い影響を与える
私たちは、無意識のうちに環境から大きな影響を受けています。
雑然とした空間にいれば、思考もごちゃごちゃになってしまいます。
集中しようとしても、余計なものが目入ると、 それに気を取られ、集中力を奪われてしまいます。
すっきりとした空間にいれば、モノに捉われず、 思考もすっきりとし、精神に良い影響を与えます。
3.お金が貯まる
本当に必要な、「今必要なものだけを買う」という シンプルなルールを守れば、 特に節約しようと頑張る必要もなく、 無駄遣いがなくなり、お金が貯まります。
このルールを続けると、本当に必要なモノというのは、 あまりないことに気付きます。
まとめ
物は活用して初めて価値が出ます。
持っていても使わないのであれば、 持っていなくても同じです。
もし、使うのがもったいなくて温存しているなら、 どんどん使いましょう。
不要な物であれば、処分しましょう。
自分にとって、今必要なものだけを持つこと。
そうすることで、無駄な物を持たず、 すっきりと気持ち良く生活することができます。
コメント