就活・転職など職業やキャリア選択で後悔しないための意思決定方法

仕事選びをする人 ビジネス

職業選択で後悔しないためには、自分の将来をよく考えて、明確なビジョンを持って就活を進める必要があると言われています。

 

しかし、「私は将来こうなりたい」という明確なビジョンを持っている人は稀です。

 

それゆえに、多くの人にとっては、就職や転職の際に何を基準として選べばいいのかは、難しい課題となっています。

 

職業選択をする上で重要だと思える要素は、高い給料、名の通った企業、立派なオフィス、オフィスの立地場所、社会的なステータス、職種、職業の安定、手厚い福利厚生制度など、たくさんあります。

 

何に重点をおいて選べば、よい選択ができるのでしょうか?

 

今回は、職業やキャリア選択の際に、後々になってから「選択を誤ってしまった」と後悔しないために、満足をもたらす意思決定方法をお伝えします。

人間はわかりやすいことを重視する

仕事とお金

私たち人間は、複雑なことより、単純なこと、わかりやすいことを好む傾向にあります。

 

脳は複雑なことを処理するよりも、単純なことを処理する方がエネルギーがかからないので、エネルギーを節約するために、わかりやすいものを好み、そしてそれを重要だと思うのです。

 

ですから、職業やキャリアの選択の際にも、目に見えてわかりやすい、給料、世間的なステータス、肩書などは過度に重要視する傾向にあります。

 

たとえば、高い収入が得られそうな仕事や、有名な企業、世間受けの良い職業は魅力的に思えるものです。

 

多くの人は、数字として比べることができ、最もわかりやすい給料の額を最重要の基準として見ています。

 

しかし、実はこのような、わかりやすいことを指針として職業の選択すると、あとになってから悔やむ可能性が高いのです。

 

なぜなら、給料のようにわかりやすいことは、仕事に満足をもたらす要因ではないからです。

 

たとえば、以下のようなありがちな結果を生むことになります。

 

今まで職業上の成功を目指してきた。

給料も上がり、昇進もしたけれど、仕事はちっとも面白くない。

 

毎日、仕事に行きたくないと思いながらも、やめるわけにもいかないから、うんざりしながら仕事に向かう。

 

今さら他の仕事もできないし、それなりの地位や肩書を捨てるのも嫌だ。

給料も減らしたくない。それに住宅ローンの支払いだってまだまだ残っている。

 

このようになってしまうと、給料や地位、今までやってきたという埋没コストが足かせとなってしまい、仕事に不満を抱えていても、そこから抜け出せなくなってしまうのです。

満足を得るための二要因理論

仕事に満足している男性

それでは、何を基準として職業を選べば仕事に対する満足感が得られるのでしょうか?

 

職業やキャリアの選択をする際に、のちに満足を得られるための助けとなる理論があります。

 

それは、アメリカの心理学者、フレデリック・ハーズバーグが「ハーバード・ビジネス・レビュー」に発表した二要因理論です。

 

二要因理論とは、「満足」と「不満足」は一直線上に連続しているものではなく、まったく別々の判断基準であるという理論です。

 

一般的に、満足の反対側は不満足であると考えがちですが、この理論では、下図のように「仕事に不満がある」の一直線上の反対側には「仕事に満足している」があるのではなく、「仕事に不満がない」があるということになります。

二要因理論の図

この理論は、「衛生要因」と「動機付け要因」の二つの要因に区別されます。

 

衛生要因には、報酬、ステータス、作業条件、福利厚生、経営方針、管理方法、人間関係などが該当します。

 

衛生要因が満たされないと不満に感じるますが、満たされれば満たされるほど満足につながるわけでない要素です。

 

衛生要因という呼び名も、「人間は衛生状態が悪ければ、健康を害しますが、衛生状態がよくても健康は増進されない」ところから付けられたものです。

 

つまり、「衛生要因は、仕事の不満」に関係する要因なのです。

 

それに対して「動機付け要因は、仕事の満足」に関わる要素です。これは、なくても不満にはつながりませんが、あればあるほど仕事に対して前向きの感情が得られる要素になります。

 

動機付け要因には、やりがいのある仕事、仕事への自負、責任や権限を拡大する機会を与えてくれる仕事、他人による評価、自己成長、などが該当します。

 

報酬や福利厚生、ステータスなどの衛生要因は、不満を解消するだけで、それらの条件がいくら整っているからといって、仕事に対する満足度は高めてくれないのです。

 

一方で、成長の機会を与えてくれる仕事、周りからの承認などの動機付け要因は、仕事に対する満足感や、仕事への愛着、意欲といった重要なものを生み出してくれるのです。

 

 

以上のことから、仕事から満足感を得たければ、衛生要因を重視するのではなく、動機付け要因を絶対的指針として、選択していけば良い結果が得られるということになります。

 

まとめ

人間は、高い報酬や立派な肩書、あるいは社会的な地位などの、目に見えてわかりやすい成功に捉われやすいものですが、これらのことは、家族や友人などの周りの人に、職業的に成功しているようにアピールする材料でしかありません。

 

このような、わかりやすい成功を指針としてキャリアを築いていくと、仕事から得られる満足度や、やりがいなどといった最も大切なものが、ないがしろになってしまうのです。

 

職業やキャリア選択で後悔しないためには、給料やステータス、肩書、色の安定などの「衛生要因」を指針として選ぶのではなく、やりがいのある仕事、成長できる仕事などの「動機付け要因」を絶対的な指針として職業やキャリアを選び、進んでいけばいいのです。

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