もし誰かに、「あなたは幸せですか?」と聞いても、「はい」や「いいえ」とはっきりと答えられる人はほとんどいません。
その理由は、「幸せ」というものはあいまいで、あまりにも漠然としているものなので、判定がしづらいからです。
だからと言って、幸福度をチェックする方法がないわけではありません。
あなた自身、あるいは、特定の誰かが、幸せかどうかを知りたければ、それを判断するための、精度の高い指標があるのです。
人の幸福度は人間関係でほぼ決定される
幸福度をチェックするための指標とは、家庭内が円満であるかどうかです。
なぜ、家庭内が円満であるかどうかが、幸福度を測る指数となるのでしょうか?
順を追って説明します。
人間の活動の中で、幸せに結びつきやすいことは、ほとんどすべてが、人との付き合いから生じています。一人でいるときよりも、仲の良い人と話をしていたほうが楽しいですし、一人で食事をするよりも、家族と食事をした方がよいと感じることからもこのことはすぐに分かるでしょう。
社会的な生き物である人間は、人との交流の中で幸福を感じるように進化してきたのです。
ですから、人間の幸福度を測るためには、他のどんな要素を見るよりも、人間関係がうまく行っているかどうかを見ればいいのです。
そして、人間関係がうまく行っているかどうかを判断するには、家庭内が円満であるかを見るのが一番確実です。
なぜなら、社会中で一番小さな集まりである家庭の中の人間関係を円満にできないのであれば、もっと大きな集まりである社会の中でも、人間関係を良いものにできるはずがないからです。
このようなわけで、幸福度をチェックするためには家庭内が円満であるかどうかが最適な指標となるのです。
幸福度を高めるためには、まず家族との人間関係を良くする
家庭内が円満であると判断した人は幸福度が高い人だと言えます。そして、高い確率で、身近な友人や職場の仲間、周りの人との関係もうまく行っていることでしょう。
このような人は、身近な人達と良好な人間関係を築ける能力があり、今後も幸福度の高い人生を送る可能性が高いでしょう。
もし、家庭内が円満でないと感じた人は、幸福度は高いという可能性は低くなります。このような人は、身近な人達との人間関係も良好ではない可能性が高いからです。そして、また、幸福感を感じていない可能性も高いといえます。
このような人が、もっと幸せを感じたいのであれば、人間関係を良好にすることは必須条件となります。
人間関係と幸福感との間には、強い相関関係があるので、幸福度を高めたければ、良好な人間関係を気づくことが最も重要になります
そのためには、まず、職場の人間関係や友人、あるいは恋人との関係に気をつかうよりも、家族の人間関係を良くすることに力を注いでみましょう。
家庭内を円満にできれば、連鎖的に、その他の人間関係も良くなっていくからです。
「隗(かい)より始めよ」と故事にもある通り、何かをやろうとするときには、何事もまずは身近なところから始めることが大切なのです。
どんなことでも、基礎が一番大事です。
人間関係でもっとも身近なところ、基礎となるところは家庭です。
人間関係を良いものにするためにも、幸せを築くためにも、何よりも第一に家庭内を平和することが重要なのです。
家庭内に平和を築くためには、お互いに協力し、助け合い、楽しみ合い、分かち合うという気持ちが大切です。間違っても、不満をぶつけたり、愚弄したり、非難をするべきではありません。
ゲーテも、「王様であろうと、百姓であろうと、自分の家庭で平和を見出す者が、一番幸せな人間である」という言葉を残しています。
まとめ
人の幸福度をチェックするための指標として信頼できるのは「家庭内が円満であるかどうか」です。
家族との人間関係が良好であれば、身近な人達とも良い人間関係が作れる能力に秀でている可能性が高いと言えます。
人間関係は幸福感との間には強い相関にあり、普段接する身近な人間関係が良好であれば概ね幸福に感じている可能性が高いのです。
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