心配性の人が不安や心配を根本から解消する「唯一の方法」

落ち込む女性 心身の健康・幸せ

心配や恐怖心は、私たちを怖気づかせ、消極的にしてしまいます。

また、心配する気持ちが、ストレスを生み出し、精神に悪影響を及ぼします。

 

心配や不安、恐れがなくなったら、精神的にどんなに楽だろうと思っているあなたのために、「不安を根本から解消する唯一の方法」をお伝えします。

なぜ、恐れや不安が起こるのか?

落ち込む人

心配や恐れ、不安な気持ちがなぜ起こるのか言うと、それは、「悪い未来を想像する」からです。

 

「うまく行かなかったらどうしよう」とか、「失敗したらどうしよう」とか、物事を悪い方向に予測することで、心配する気持ちが起こるのです。

 

心配は、実際にあったことや、事実を見て起こる気持ちではなく、「悪い未来を想像して起こる気持ち」、「起こってもいないことに不安になる気持ち」だということを、まずは理解しましょう。

未来を想像できなければ心配することができない

まだ起こっていない未来のことを悪い方向に考えるから、不安の気持ちが生まれるというのなら、もし未来を想像できないとしたら、不安はなくなるのでしょうか?

 

その答えは「YES」です。

 

私たち人間が未来を想像するときには、脳の「前頭葉」という部分が活動し、その処理を行っています。未来を想像をするためには前頭葉の働きが不可欠なのです。

 

そのため、事故によって前頭葉に損傷を受けた人は、「不安な気持ちが消え、それと同時に未来の計画を立てられなくなることがある」ということが分かっています。

 

また、かつて、前頭葉の一部を破壊する手術が、他の治療では治らない不安や、うつの症例の標準的な治療法になっていました。

 

前頭葉に損傷を負った患者は、知能検査や記憶検査では、標準的な成績を収めましたが、計画性が関わる検査では重度の障害を示したそうです。

 

こういう人たちは、日常生活をしたり、会話をしただけでは、普通の人と変わらないのですが、未来を想像できないので、計画が立てられなくなります。

 

著名な科学者が、このことについて以下のようにまとめています。

 

”計画を立てられないという症状ほど一貫して報告される前頭葉損傷の症状はない [中略] これは前頭前野の機能不全に特有の症状らしく、[中略] これ以外の神経構造への損傷では起こらない”

 

以上のことから、「不安」と「未来を想像すること」は、切っても切れない関係であるということが分かります。

不安や恐れを解消するにはどうすれば良いか?

恐怖心

これまで挙げてきたことからわかるように、未来について想像しなければ、あるいは、想像することができなければ、不安な気持ちは起こりません。

 

そして、もし、未来を想像したとしても、悪い未来を想像しなければ、不安な気持ちは起こりません。

 

したがって、不安を根本から解消する唯一の方法は、「未来について悪い想像をしないことである」という結論が導き出されます。

 

心配や不安な気持ちというものは、現実に起こっている事実ではなく、想像上のみから生まれるものです。悪い未来を想像してしまうことによって、自ら恐怖心を生み出しているのです。

 

これは、子供がオバケを怖がるのと同じ心理です。

 

子供は、現実にオバケに遭遇したことがあるわけでもないのに、「暗闇ではオバケが出てきそうだ」と怖い未来を想像をするから、暗い所を怖がるのです。

 

心配や不安は、悪いことを想像しなければ、決して生まれません。

 

心配性への根本的な対策は、「未来についてネガティブな想像をしない」。

 

この一言に尽きるのです。

どうしても悪い未来を想像してしまう場合はどうすれば良いか?

ネガティブに考えてしまう人

心配性や不安症を解消するために、「まだ起こってない未来のことを心配しないようにしましょう」と言っても、心配性の人は、つい、悪い未来を想像してしまいがちです。「言うは易く行うは難し」だと感じてしまうことでしょう。

 

人が物事をどのように考えるかは、思考のクセなので、「悪いことを想像しないようにしよう」と思っても、すぐには実行でないのは普通のことです。

 

しかし、それに甘んじて、何もしなければ、何も変わりません。

 

思考のクセというのは、繰り返すことで身に付いたものなので、これからは意識的に「悪い未来を想像しないようにする」、「想像するなら良い未来を想像する」というように訓練的に実践すれば、徐々に悪い未来を想像しないという思考のクセが身に付いて行きます。

 

「良い未来を想像しようとしても、つい悪い未来を想像してしまう」と嘆いたり、あきらめたりせずに、焦ることなく、徐々に「良い未来を想像する思考のクセ」を身に付けて行こうとする気持ちが大切です。

心配事の対策も想像する

まだ、「悪い未来を想像しないようにする」という思考のクセが身に付かないうちに、悪い未来を考えてしまい、不安が消えないときには、どうすれば良いでしょうか?

 

まず、知識として知っておきたいのは、「人間の想像は、現実をはるかに上回るものである」ということです。何事でも実際に経験してみると、想像していた以上に、恐ろしかったということはめったにありません。

 

「案ずるより産むが易し」のことわざの通り、ほとんどの物事は、事前にあれこれ思い悩むよりも、実際はそれほど難しくないのです。

想像した以上の苦痛は、現実には起きないことを知れば、気が楽になるのではないでしょうか。

 

 

そして、合わせて行いたいのは、想像力を展開する方法です。

「悪い未来を想像してしまったら、もし、想像する悪い出来事が起きたとしたら、どのように対処するか?」、その対策を想像することで、不安は小さくなります。

 

想像には、想像で対抗するのです。

 

悪い想像も、良い想像も、どちらも、まだ起きていないことで、現実の出来事ではないのですから、どのようにも考えることができます。

 

例えば、「何かに失敗しそうだ」と、悪い方向に考えてしまい不安になったら、その失敗を首尾よく切り抜けて、最終的にうまくいったシーンを想像してみればいいのです。

 

人間が好きなストーリー、「困難を乗り越えて成功する」ようなシーンを想像すれば、心配もなくなり、気も楽になります。

 

想像力を働かせて、悪い想像=ピンチをうまく切り抜けて、万事うまくいったというように、最終的に良い結末を迎える想像をするようにしましょう。

紙に書き出せば、さらに効果的

悪い想像が強ければ、解決策を想像する余裕もなく、悪い想像と不安だけが、頭の中でぐるぐると堂々巡りしてしまい、不安な気持ちが大きくなるときもあります。

 

そのような場合には、想像した悪い未来や、不安に思うことを紙に書き出して、対処法も紙に書き出しましょう。

 

紙に書き出すことで、頭の中だけでなく、視覚的にも考えることができるので、頭の中が整理でき、冷静に考えることができます。

 

想像した悪い出来事が、万が一現実になったとしても、対策できることを視覚的にも確認できれば、それを見て安心できるでしょう。

まとめ

悪い想像をやめる

心配は、実際に起きていることではなく、悪い未来を想像することで、生じる気持ちです。

 

いるはずもない「オバケ」を怖がるのと同じ心理です。

 

起きてしまった事実に対処するのは良いことですが、実際に起こってもいない未来のことに対して、あれこれと悪い想像をしたり、くよくよ悩んだり、神経を消耗することがないようにしましょう。

 

良い未来を想像したり、悪い未来を想像したりするのは、「思考のクセ」なので、意識的に良い未来を想像するようにしていけば、悪い未来を想像しにくくなっていきます。そうすれば、自ずと不安も消えます。

 

まだ、良い未来を想像する思考のクセが身に付かないうちに、どうしても、悪い未来を考えてしまい、不安が消えない場合は、実際に悪い未来が起きたとしたら、どう対処するか、対策を想像することで、不安は小さくなります。

 

また、想像した悪い未来や、不安に思うことを紙に書き出して、対処法も書き出すと視覚的にも確認できるので、さらに効果的です。

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