「安かろう悪かろう」
だから、高いものを買っておけば間違いないだろう。
こう信じている人は多いですよね。
これは心理学で「ステレオタイプ」と呼ばれる、多くの人に浸透している先入観や思い込みです。
物事についてよく知らなくても、周りの人がそう言っているとか、何かに書いてあったとかいうことだけで、それを常識として信じ込んでしまうことは良くあることです。
思い込みというのは、誰にでもあることです。
でも、本当かどうか分からないのに、それを正しいかどうか考えることなく、無条件で受け入れてしまうのは怖いことですよね。
「人間は感情の動物である」という言葉があります。
この言葉を鵜呑みにして、思ったまま、感じたまま、感情のままに生きるのが、人間として当たり前のことだと思っている人がとても多いです。
今回は、感情についてお伝えします。
幸福になる感情と不幸になる感情
幸せになる感情は、楽しい、嬉しい、感謝、明るいなどの、ポジティブな感情です。
それに対して、不幸になる感情は、怒り、恐怖、悲しみ、不満、心配、妬みなどの、ネガティブな感情です。
どちらの感情を持つかで、人生の幸福度が全く違ってきます。
また、感情は、体に大きな影響を及ぼします。
ネガティブな感情を持てば、神経系や、ホルモン系、内臓の働きをかき乱して、私たちの健康を害してしまいます。
ポジティブな感情を持てば、免疫力が向上したり、ストレスを発散したりと、健康に良い影響を与えます。
幸せで健康な人生を送りたければ、ポジティブな感情を持つ必要があります。
感情を野放しにしてはいけない
カチンとくることがあったから、怒る。
イライラすることがあったから、不満になる。
このように、外部の刺激にそのまま反応していては、人生の楽しみは半減してしまいます。
感情が外的な要因に振り回されてしまい、自分をコントロールすることができません。
また、自分がネガティブな感情になっていれば、他人にも悪い影響を与えます。
感情を野放しにして、ネガティブな感情で、コミュニケーションをすると、相手の感情を刺激し、負の連鎖が始まります。
例えばこんな会話です。
A:「何を言っているんだか、良く聞こえない」
B:「それは耳が悪いからじゃないの」
A:「いや、滑舌が悪いからだ」
以下、言い争い・・・
一方で、感情がはっきりしている方が、人間らしくて良いという意見もあります。
しかし、本当にそうでしょうか?
自分とは無関係で、はたから見ている分には面白いのかもしれませんが、自分が当事者として関わる場合はどうでしょうか?
喜びや楽しいという感情は、おおいに表現してもらって結構ですが、怒りや悲しみを、そのまま表現されたら、コミュニケーションをうまく取ることはできないでしょう。
すぐに怒ったり、感情的になる人とは、うまく話をすることができません。
「話にならない」というやつですね。
感情的な人とはお近づきになりたくないということからも、人間関係を良好にするには、感情をコントロールする必要があることが分かるはずです。
感情はコントロールできる
怒らせるようなことがあっても、怒らずユーモアで切り抜けたり、些細なことは気にしなかったりと、感情をコントロールできるところに、人間の素晴らしさがあります。
感情は主観的なもので、自分自身でコントロールすることができるものです。
考え方を変えたり、意思の力でどう反応するかを決めたりと、心の力で感情をコントロールすることができます。
例えば、いつも言い争いになる人がいるとしましょう。
言い争うということは、怒りの感情が湧いているということです。
そのような時は、考え方を変えて、相手は自分とは違う見方をできるのだから、否定せずに、見識を広げるために聞いてみようと考えれば、怒りの感情を避けることができます。
あるいは、言い争いになりそうだと思ったら、意思の力を使って、「ヒートアップしそうだから、一旦落ち着こう」などと、お互いにクールダウンを促すこともできます。
まとめ
人間は、考え方や理性や意思の力というような、心の力で、感情をコントロールすることができます。
感情そのままに生きていたのでは、自分にも他人にも与える損失が大きくなります。
どんなことがあっても、心の力でポジティブな感情を保つことが、幸せに生きる秘訣です。
コメント