自由に使える時間が増えても時間に余裕ができたように感じないのはなぜか?

手に時計の絵を描く 心身の健康・幸せ

コロナウイルスの影響で、以前より労働時間が減ったり、スポーツジムや習い事などの活動が中止になっていたり、外出を控えるようなったという人は多くいます。

 

活動が短縮されたり、中止になったりすれば、その分だけ、自由に使える時間が増えます。

 

たとえば、労働時間が1時間減れば、1時間自由に使える時間が増えますし、参加する予定だったイベントが中止になれば、その分だけ時間に余裕ができます。

 

しかし、感覚の上では時間が増えたと感じている人は少ないのです。

 

いくら自由に使える時間が増えても、時間に余裕ができたように感じにくいのはなぜなのでしょうか?

自由に使える時間が増えも、時間が増えたと感じない理由

3つの目覚まし時計

多くの人は、自由に使える時間や余暇時間がもっと欲しいと思っています。

 

しかし、実際に自由に使える時間が増えても大抵の場合は、時間に余裕ができたとは感じにくいものです。

 

それは、「自由に使える時間の長さ」と、「時間的な余裕を感じること」とは、ほとんど関係がないからです。

 

時間が足りないと感じている人たちが、いくら「自由に使える時間」を増やしても、時間的に余裕ができたとは感じないものなのです。

 

自由に使える時間が増えても、時間が増えたと感じない真の理由は、「自由に使える時間」が足りないからではなく、「空き時間」が足りないからなのです。

 

「空き時間」というのは、スケジュールが空いている時間、つまり何の予定も入っていない時間のことです。

 

労働時間が減ったり、ジム通いなどのルーティーン活動が中止になったり、外出しなくなったり、臨時の休日が増えたりしたら、その分だけ空き時間は増えます。

 

しかし、その増えた空き時間に、スマホを見たり、インターネットをしたり、SNSをチェックしたり、テレビを見たり、本を読んだり、映画を見たりと、様々なスケジュールを詰め込んでしまうと、もはやそれは空き時間ではなくなってしまいます。

 

たとえ労働時間が減っても、その代わりにゲームをすれば、活動内容が置き換わっただけで、空き時間自体は増えていないことになるのです。

 

空き時間というのは、スケジュールが空いているから空き時間であって、その代わりに何かをすれば、空き時間とは感じません。常に何かをしているという感覚があります。

 

ですから、いくら自由に使える時間があっても、時間が足りない=空き時間が足りないという感覚はいつになってもなくなることはないのです。

 

空き時間を埋めてしまいやすいのはオンライン機器

スマホと時計を見る人

少しでも時間が空いたら、スマホを見る人が多いことからも分かるように、空き時間を埋めやすいものは、スマホ、タブレット、パソコンなどの身近にあるオンライン接続できるデバイスです。

 

現代はネット社会なので、空き時間を埋めるコンテンツには事欠きません。

 

SNS、YouTube、ネットニュース、オンラインショッピング、ネットサーフィン、オンラインゲーム…。ネット上に無数にあるコンテンツは、あっという間に空き時間だった時間を埋めてしまうのです。

 

コンテンツはいくらでもあり、終わることはありません。また、ほとんどのコンテンツは、感覚を刺激するように作られているため、飽きることがありません。

 

その結果、空き時間にちょっとスマホを見るつもりでも、あっという間に空き時間が無くなってしまうのです。

 

人は労力がかかることや、面倒なことはやりたがらないものですが、すぐにできることや、やりやすいことは、何度も繰り返します。

 

スマホは、ほんの少しの空き時間の間でも、すぐに見ることができるため、空き時間にはスマホを見るクセが付いてしまいやすいのです。

 

オンライン環境というのは便利なものですが、時間が足りないと感じている人にとっては、空き時間をあっという間に埋めてしまうスマホなどのオンライン機器は、大きな障害にもなっているのです。

 

時間が足りないという感覚をなくすには?

時計と色分けした時間

時間がもっと欲しいと思う人や、時間にゆとりがないと感じている人たちが、時間が足りないという感覚をなくすためには、空き時間を増やすことが必要です。

 

空き時間というのは、本来、何もすることがない、正に空いている時間のことです。

「やることがなくて暇だな」と感じるような時間です。

 

このような空き時間が増えれば、時間が足りないという感覚はなくなっていくことでしょう。

 

空き時間を増やすことは、多くの人にとってはオンラインの時間を減らすことと、ほぼイコールになるかもしれません。

 

たとえば、通勤などの電車での移動中にスマホがなかったとしたらどう感じるでしょうか?

 

あるいは、出張中でビジネスホテルに泊まり、TVもオンライン環境もなかったらどうでしょうか?

 

スマホやオンライン環境がなければ、すぐにでも暇だと感じる時間ができるのではないでしょうか。

 

そのため、お酒を飲まない「休肝日」のように、オンライン接続するデジタル機器に触らない「オフライン・デー」を作るのも、空き時間を増やす有効な方法です。

 

週に一度はスマホやタブレット、PCなどのデジタル機器を触らない日を作ったり、夜にオンライン機器に触れない曜日を作ったりするのです。

 

そうすれば、時間が足りないと思う感覚はだいぶ薄れるでしょう。

 

空き時間に暇を持て余して、何かをしたくなったら、一息ついて深呼吸をしたり、景色を眺めたり、落ち着いてゆったりと過ごしてみたり、瞑想をしたりと、心や体を休めるようにすれば、ゆったりとした時間が流れます。

 

時間が足りないと感じる人は、あっという間に時間が過ぎてしまう娯楽ではなく、何もしない時間やこういったゆったりとしたことに時間を使う必要があるのです。

まとめ

腕時計

実際に自由に使える時間が増えているのに時間が増えたと感じないのであれば、それは「自由時間」が足りないからではなく、「空き時間」が足りないからです。

 

空き時間にスマホをいじったりしてしまうと、それはもはや空き時間ではなく、スマホをしている時間になります。空き時間を埋めてしまいやすいものは、スマホなどのオンラインデバイスです。

 

空き時間を常に埋めようとすると、どんなに時間があっても、時間が足りなくなってしまうのです。

 

時間に追われていると思う人や、時間が足りないと思う人、時間的な余裕がないと感じている人たちは、何もすることがない「空き時間」を戦略的に増やすことが有効な方法です。

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