もし、くじ引きで1万円が当たったとしたら、あなたはどう感じますか?
よほど変わった人でない限り、普通は「とても嬉しい」と感じることでしょう。
このように期待していた以上の出来事が起こると、嬉しく感じたり、幸せを感じたりします。
しかし、あなたがくじ引きをして1万円を当てた後に、他の人が100万円を当てたとしたら、あなたはどう感じるでしょうか?
おそらく多くの人は、ついさっき、1万円を当てたときに感じた嬉しさは半減してしまうでしょう。人によっては嬉しいという気持ちより、残念だとか悔しいという気持ちを感じるかも知れません。
くじ引きで1万円を当てたというあなたの身に起こった出来事は全く変わらないのに、他人があなたより高い金額を当てたと知っただけで、あなたの喜びの感じ方や、幸福度は大きく変化してしまうのです。
今回は、このように他人と比較することなく、普段の幸福度を高める秘訣をお伝えします。
瞬間的に相対的に考えるのはなぜか?
先ほどのくじ引きの質問では、あなたが1万円を当てたというラッキーな出来事は変わらないのに、より高い金額を当てた他人と比べたために、幸せに感じる度合いが低くなってしまいました。
このように私たち人間は、すぐに物事を相対的に考える傾向にあります。
それはなぜかというと、一つの物事だけを考えるより、何かと比べたほうが、わかりやすくなるからです。
たとえば、この質問に答えられるでしょうか?
本来、この質問は非常難しいものです。
なぜなら、空調機器XXは全く知らない未知の商品だからです。
この商品の価格を算出するには、メーカーの製造・販売コストや、販売見込み台数、商品のエネルギー効率、革新的な機能の度合い、あなたがその商品を使ったときに得られるメリットの度合いなど、様々な要因を総合的に計算する必要があるからです。
しかし、あなたはそんなことを考えずに、割と簡単に答えを出せたのではないでしょうか?
質問に「エアコンにとって代わる」と書いたので、全く知らない空調機器XXでも、エアコンと同じような空調機器と考えて、現在のエアコンの価格を基準にして、その価格から調整をして答えを出したことでしょう。
私たちは、比べるものがあるから、あるいは比べる対象を作ることで、簡単に高いとか安いとかいうように、ものごとの価値を判断することができるのです。
物事をわかりやすく、複雑な世の中を理解しやすくするために、私たち人間には「物事を相対的に考える」という傾向があるのです。
つまり、私たちは何でも比べてしまうという癖を持っているのです。
幸福度を高めるために他人と比べないようにする
幸福度を高めるためには、まず人間は相対的に考える傾向が強いということを自覚して、他人を比べていることに気付いたら、意識的に他人の出来事と、自分の出来事を切り離して考えることです。
前述のように私たちは何事でも、つい比べて考えてしまいがちですが、幸せというものは、相対的に考えるものではなく、自分の心の中でだけで主体的に決めるものです。
他人と比べたり、他人を基準にしたりしてはいけません。
他人と比較すると、上には上がいるもので、必ずと言っていいほど幸福度を下げるのです。
それに加えて、一般的に他人と比較をするときは、ある一点だけを基準として比較するので、誤った判断を下しやすいのです。
たとえば、あなたの隣の家の人は、あなたより年収が3倍も高いとします。
もし、単純に年収だけを隣人とを比べて考えたら、自分は年収が低いと感じたり、うらやましいという気持ちになるかもしれません。
しかし、3倍も高い年収を得るということは、責任が大きかったり、労働時間が長かったり、苦労して身に付けたスキルを持っているなどの様々な要因があることでしょう。
そういうことは一切考えずに、年収だけを切り取って一点についてだけを比較することは間違っている上に、自分の幸福度を大きく下げる原因になってしまうのです。
年収を比較するなら、労働時間、労働環境、仕事の内容、必要資格などを考慮しなければ、正しい比較はできません。
しかし、そんなことをするよりも他人と比べない方が早いし、幸福度も高くなるのです。
幸せの秘訣は感謝にある
私たちは、持っているものではなく、持っていないものに目を向けがちです。
「隣の芝生は青い」の例えの通り、自分が持っていないものは、良く見えるものなのです。
このような、「ないものねだり」の気持ちが強いと、幸せを感じることは出来なくなります。
今持っているもの、今の状態に目を向けて、それがあることのありがたさに気付くことが、幸せを感じる秘訣です。
「現状のありがたさに、どれだけ気付くことができるか?」
この感謝する対象を見つける能力の高い人は、幸福度の高い人です。
良く言われることですが、健康は失ったときになって初めて、そのありがたさに気付くものです。
普段、健康であることが当たり前のように感じている人は、健康であることのありがたみは感じないのです。
しかし、健康と同じように、持っているものを当たり前だと思わなければ、それをあえて失わなくても、そのありがたみに気付くことができるはずです。
常に現在感謝の精神でいれば、とても幸福度の高い人生が送れるでしょう。
そうは言っても、なかなかそう考えることができないかも知れません。
そんなときに効果的な方法は、「ありがとう」と言う習慣をつけることです。
人から何かをしてもらったら、些細なことでも「ありがとう」と言いましょう。
特に身近な人にほど、感謝の心が薄れ、やってもらうのが当たり前という、「慣れ」が生じているので、特に意識して「ありがとう」と言うようにしましょう。
これを続けると、「ありがとう」と言うのが口癖になり、感謝の気持ちが生まれます。
また、感謝の心を養うには、毎日「感謝の日記」を付けることも有効です。
毎日、感謝できることを、3つ見つけて、それを書き出すだけです。
これは数々の研究によって裏付けられている方法です。
感謝の日記付けるだけで、感謝の気持ちが生まれ、確実に幸福度は上がります。
1か月もしないうちに、効果は実感できるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
幸福度を下げないためには、人と比べないようにすることです。
幸せのというのは、相対的なものではなく、主観的なものです。
感謝の心と幸福度は比例します。感謝の心を養えば、幸福度は高まります。
今あることに感謝の気持ちを持つことが、幸福度を高める秘訣です。
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